猫を多頭飼いしていると、猫同士がじゃれあっている姿をよく見かけます。じゃれあっているだけならほほ笑ましい光景ですが、相手を威嚇する様子を見せたり、噛みついたりしていると「あれ？もしかして喧嘩している？」と心配になりますよね。今回は猫のじゃれあいと喧嘩の見分け方や、喧嘩への対処方法をご紹介します。

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猫のじゃれあいと喧嘩の見分け方

猫のじゃれあいと喧嘩を見分けるポイントは「声」「表情・ポーズ」「攻撃の様子」です。

うなっていないか

猫はじゃれあいの際、うなり声はほとんど発しません。じゃれあっている時に「シャーッ！」と威嚇したり「ワォー！」と甲高い声をあげたり「ヴー」と低い声でうなっていたりする場合は、相手に対して本気で怒っている証拠で、喧嘩に発展する可能性が高いと言えます。

瞳孔の開き具合とにらみ合っていないか

猫の瞳孔は興奮すると開かれます。瞳孔が開いている状態で猫たちがにらみ合っていたら、高い興奮状態にあり、一触即発で喧嘩が起こる危険があります。

本気で噛みつき・ひっかいていないか

猫はじゃれあっている際も相手に噛みついたり、猫パンチを繰り出したりすることはありますが、甘噛みや軽く叩く程度なのでケガをすることはありません。しかし、攻撃を受けた方が悲鳴をあげたり、血が出ていたりするのであれば、じゃれあいではなく喧嘩による本気の攻撃です。

片方が一方的に攻撃をしていないか

じゃれあいは遊びなので、片方が飛びかかりや攻撃を止めれば相手もやめます。しかし、一方が逃げているのに執拗に追いかけ回して攻撃したり、耳を寝かせる降参のポーズをとっているのに飛びかかったりする場合はじゃれあいではなく喧嘩です。

猫がじゃれあう際の注意点

猫が喧嘩をしている場合は止めるべきですが、単にじゃれあっている場合は、猫同士で関係性を作っている最中なのでむやみに止めてはいけません。しかし、じゃれあっているうちに興奮して喧嘩に発展してしまうこともあります。猫の多頭飼いをしている場合は、いつ猫同士がじゃれあいから喧嘩に発展しても安心できるように、次の2つのポイントに注意してください。

爪はあらかじめ切っておく

猫の爪は非常に鋭く、本気で引っかかれると思った以上に深い傷を負うことがあります。喧嘩が起きてしまった際、ケガのリスクを少しでも下げるために、猫の爪は日頃からこまめに切っておきましょう。

逃げ場を作っておく

飼い主がいない間に喧嘩が始まった際に、猫が逃げ込める場所を設置しておきしょう。ケージや段ボールで作ったトンネル、狭めのキャットステップなど、1匹しか乗ったり入れたりすることができない逃げ場を複数箇所に用意することで、例え喧嘩になってしまっても隠れてやり過ごすことができます。

 

また、そのような逃げ場は喧嘩以外でも、猫が1匹でゆっくりしたい場合にも役立つので、喧嘩があまり起きなくても設置しておくことをおすすめします。

猫が喧嘩を始めてしまった場合の対処法

猫が喧嘩を始めてしまったり、今にも喧嘩が起こりそうだったりする場合は、速やかに止めるべきです。ただし、興奮状態の猫に手を出すと、引っかかれたり噛みつかれたりする恐れがあるので、次の方法で飼い主も安全な状態で止めに入りましょう。

音や物、水などで猫の気をそらす

興奮状態の猫に直接触れるのは危険です。手を叩く、雑誌などで猫の間に仕切りを作る、霧吹きで水を吹きかけるなどの方法で猫の気をそらしてから引き離しましょう。

猫のじゃれあいは注意しながら見守ろう

猫のじゃれあいは単に遊んでいるだけではなく、社会性を学ぶ機会でもあります。そのため、猫が取っ組み合いをしているからとむやみに止めず、まずは見守りましょう。ただし、鳴き声や様子から本気の喧嘩をしていると判断した場合は速やかに止めるべきです。

 

猫の喧嘩は仕事や家事などで飼い主が猫を見守れない状態で起きてしまうこともあるので、あらかじめ逃げ場を用意したり、爪を切ったりして対策をしておきましょう。