犬の多頭飼いをしている場合、犬同士の上下関係が気になる人は多いでしょう。犬たちがいつも仲が良ければ良いのですが、上下関係を争う場面があるとどのように対処するべきか困ってしまいますよね。今回は犬の上下関係の見分け方や決まり方、犬の上下関係で悩みがある場合の対処法について解説します。

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犬の上下関係の見分け方とは？

犬の上下関係を見極める方法は「マウンティングの様子」と「態度」の2つを確認することです。

マウンティング

マウンティングとは、上位の犬が下位の犬に覆いかぶさる行為を指します。相手より上に立つことで、自分の方が上であると示しているのです。

態度

犬同士の態度からも上下関係を知ることができます。例えば、片方が吠えかかった際、吠え返さずにシュンとした犬は下位にあたります。また、同じ部屋や空間にいて、片方は普通にしているのに、片方はおどおどと落ち着きがない様子を見せるのであれば、落ち着きがない方が下位の犬です。

犬の上下関係はどう決まる？

犬の上下関係の決まり方は「性格」「年齢」「飼育年数」「力の強さ」「においによる情報」と様々です。それぞれの決まり方を詳しく見てみましょう。

性格

犬の上下関係は性格が関係することもあります。例えば大きく力持ちでも臆病な性格な犬と、小さく非力でも気が強い犬がいた場合、気が強い犬の方が上位に立つことがあります。

年齢

犬社会で上下関係を決める際、年功序列が基本となるパターンが多いです。犬の上下関係は幼犬の頃に決まることがほとんどで、その時に年上の犬がいた場合、力が強い年上の犬の方が上位になりやすいです。そして、その際に決まった上下関係はそのまま続くので、自然と年功序列式になるのです。

飼育年数

人に飼われている犬の場合は、年齢よりも飼育年数が上下関係の決め手になることもあります。飼い犬にとって飼い主は群れのリーダーです。犬はリーダーである飼い主と信頼関係を先に築いている方が地位が高いと認識するので、後から迎えた犬の方が年上であっても、先住犬の方が地位が高くなることがあるのです。

力の強さ

動物の世界では、基本的に力が強いものが上に立ちます。もちろん犬も同様で、時にケンカをして力の強さで上下関係を決める場合があります。犬たちが突然ケンカを始めるとびっくりしてしまいますが、犬には必要な行為なので噛むふりをしているだけなど、ケガの恐れがない場合は無理に介入せず見守りましょう。

においによる情報

優れた嗅覚を持つ犬は、においから様々な情報を得ています。多頭飼いをしていると、犬がお互いのお尻のにおいを嗅ぎ合う場面を見たことがある人は多いでしょう。この時、犬はにおいから相手の性別、年齢、性格、健康状態、精神状態まで嗅ぎ分けることができるのです。そして、相手が自分より上だと感じた場合、ケンカなどせずに自然と上下関係が決まることがあります。

犬の上下関係に困った時は？

犬が上下関係を決めるためにケンカをするなど、犬の上下関係に悩む飼い主もいるでしょう。犬の上下関係で困った場合の対処法と注意点を解説します。

無理に干渉しない

犬の上下関係は犬同士で決めるものです。時には上下関係を決めるための争いが起きたり、上位の犬が下位の犬に叱ったりすることもあります。しかし、大けがの恐れがある場合や明らかないじめ行為でない限り、飼い主は犬同士の関係に干渉してはいけません。飼い主が介入してしまうと、犬同士が決めた関係性に混乱が生じ、かえってケンカやトラブルの原因になってしまうためです。

それぞれの飼い犬と信頼関係をしっかり築く

犬同士が決める上下関係に、飼い主は介入するべきではありません。犬の上下関係で困った時に飼い主にできることは、それぞれの飼い犬と信頼関係を築くことです。犬たちは飼い主と強い信頼関係にあることで、精神が安定して安心して暮らせるのです。

犬の上下関係には介入せず見守るようにしよう

犬の上下関係は性格や年齢、飼育年数など様々な要因で決まります。時には先住犬より後輩犬の方が上位に立つこともあります。しかし、犬同士がそれで納得して問題なく過ごしているのであれば、飼い主が「後輩犬は先住犬に従うべき！」と決めつけ、干渉するべきではありません。犬の上下関係は基本的には介入せず、見守りましょう。その代わり、犬たちとは1匹ずつ時間を作って遊ぶなどして、それぞれの犬としっかり信頼関係を築いてあげてくださいね。